「冬乃・・」
手を止めたままの冬乃に、
「もう音を上げるの」
わざと彼女の耳元で、低く囁く。
「貴女の示せる反省は、この程度なわけ」
冬乃が目を閉じているのをいいことに、言いながら苦笑してしまう己の表情を隠すことなく。そんな、https://www.easycorp.com.hk https://www.easycorp.com.hk/zh/offshore こちらの笑みなど悟らせぬほど、硬い声音を遣い。
冬乃が。ついに観念したように、おずおずと、更にサラシを上げ始めた。
その両手首を取り、沖田は。冬乃のサラシとそのすぐ下の肌との境界へ、導いた。
「このサラシを捲り上げて。全部」
今度は完全に戸惑った様子の冬乃が、律儀に目を閉じたままに沖田のほうへ顔を向けた。
「あ・・の、全部って・・?」
「分かるでしょ」
優しく返してやれば、冬乃はきゅっと唇を締める。
彼女の小さな手が。サラシの端を握り締めた。
そのまま動きが止まってしまっている冬乃に。沖田は哂った。
「ずっと、このままでいるつもり」
冬乃が再び顔を背けて。その唇からは小さく吐息が零れる。
覚悟ができたのか。
きゅっと握り締められたサラシが、たわみ。動き出した。
ゆっくりと持ち上がってゆくサラシの下から、冬乃の柔らかそうな乳房が覗き出す。
予想以上に魅惑的な光景に、つい沖田の目は奪われる。
だが下半分まで曝したところで冬乃の手は、再び止まってしまった。
緊張に顔を背けたままの冬乃の、唇が奏でる息は、細かく。
冬乃の上下する胸を見下ろしながら、沖田は、現れているその半分の乳房におもむろに手を這わせた。
柔らかくも張りのある感触を愉しむ。
びくりと。もはや命じられずとも羞恥に目をきつく閉じたままの冬乃が、耐えられなそうに、濡れた唇を小さく喘がせた。
びくり、と冬乃の身が強張る。
微かに揺れた睫毛が、だがかろうじてその動きを留めて。
「総司さんの前で・・着替えるのですか」
「当たりまえ」
おもわず沖田は哂った。
「“お仕置き”を何だと思ってる」
覚悟を決めたように、冬乃の両手が、おずおずと着物の衿へと向かった。
ひどく停滞した動作で、冬乃の襟元は開かれてゆく。
この程度の命令なのにすでに、冬乃は羞恥で頬を染め、目をきつく閉じたその顔を背け。
冬乃の鼓動が、まるで聞こえてくるようだった。
やがて、漸く。彼女の胸を潰しているサラシが現れ始め。
だが半分も未だ見えず。
(しょうがないな)
ついにあまりのもどかしさに、沖田は冬乃の両手の下へ手を滑らせ、その両肩から襟を滑り落とした。
「あ」
冬乃の目が開きかける。
「閉じてなさい」
間髪いれずに落とした沖田の言葉に、冬乃が慌ててまた目を閉じた。
閉じさせているのは初心な彼女自身の為なのだが、果たして本人は分かっているのやら。
露わになった細い肩を揺らし、冬乃が、やり場に困った両手を胸の前に交差する。
きっとまた彼女は無茶をする。
止める事など、叶わぬのだろう。
沖田は胸中で嘆息した。
ならば危険な状況になりえる場から徹底的に遠ざけるよう、これまで以上に努めるより他なかろう、と。
(本当に、)
彼女を安全な場所に閉じ込めてしまえたら。どんなにか。
両刀は土方へ返してあるが、まだ男物の服は着たままで己の腕に抱かれる冬乃に、沖田は目を遣る。
これから何を命令されるのかと、ハラハラと潤んだ瞳が見返してきた。
さて何を命じようか。
沖田は内心苦笑の内に、冬乃を畳へ横たえ見下ろす。
頼むからもう二度と無茶はしてくれるな
そんな本当に命じたい事など。聞き入れてはもらえないというのにだ。
恐る恐る見上げてくる冬乃の、耳元へと沖田は顔を寄せた。
「・・目を閉じて」
はっと顔を向けて間近で見返してきた冬乃の、額にかかる前髪を避けてやりながら、可憐な額へと優しく口づければ、
今ので少し安心したのか、まもなく冬乃はおとなしく目を閉じた。
目を閉じた冬乃の顔を見下ろし。
「まずはその服を着替えるから、」
「着物の前を開きなさい」
沖田は己で嗤えるほどに、淡々と命じた。
いや、つまり。冬乃がこの先も沖田の言いつけを守れそうになどなくて、その事へ罪悪感を懐いている事まで含めて、やはり見透かされているのでは。
(そういうコト・・!?)
なんだかそう思えば、そうとしか思えなくなってくる。
おもわず、冬乃は逃げ腰さながら、腰を抱かれたままの身を仰け反らせていた。
勿論、拘束から逃れられるはずもなく。
冬乃の肩にかかっていたポニーテールだけが、さらりと後ろへ逃れ落ちて。
「・・・それにしても」
そんな冬乃に沖田が、ふっと哂った。
「どこぞの美少年かと思いきや」
言うなり沖田は、冬乃のいつもより露わなうなじへと、その片手を這わせると、
仰け反っている冬乃にそのまま覆い被さるような口づけで、冬乃の唇を塞いだ。
「…ふ…ッ」
冬乃は、腰と頭の後ろを支える沖田に、完全に身を預けるしかなくなって。もとい、沖田との口づけは容易かつ早々に、冬乃の体の芯から力を抜き去ってしまうことに変わりなく、
冬乃は両手で、気休めにもならない力の入らなさで沖田の襟を握った。
沖田が手を離せば、後ろへ落ちてしまう、
そんな危うさと。真逆の、沖田への絶対の信頼感のなかで、
「…ん、……ふ」
ゆっくりと喰まれるような口づけは。
ふたりの繋がれたその一点へと、冬乃のすべての意識を常以上に集わせゆき。
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