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freelancemania8

手を止めたままの冬乃に

 「冬乃・・」

 手を止めたままの冬乃に、

 

 「もう音を上げるの」

 わざと彼女の耳元で、低く囁く。

 

 「貴女の示せる反省は、この程度なわけ」

 

 冬乃が目を閉じているのをいいことに、言いながら苦笑してしまう己の表情を隠すことなく。そんな、https://www.easycorp.com.hk https://www.easycorp.com.hk/zh/offshore こちらの笑みなど悟らせぬほど、硬い声音を遣い。

 

 

 冬乃が。ついに観念したように、おずおずと、更にサラシを上げ始めた。

 

 


  その両手首を取り、沖田は。冬乃のサラシとそのすぐ下の肌との境界へ、導いた。

 

 「このサラシを捲り上げて。全部」

 

 今度は完全に戸惑った様子の冬乃が、律儀に目を閉じたままに沖田のほうへ顔を向けた。

 「あ・・の、全部って・・?」

 

 「分かるでしょ」

 優しく返してやれば、冬乃はきゅっと唇を締める。

 

 彼女の小さな手が。サラシの端を握り締めた。

 

 

 そのまま動きが止まってしまっている冬乃に。沖田は哂った。

 「ずっと、このままでいるつもり」

 

 冬乃が再び顔を背けて。その唇からは小さく吐息が零れる。

 覚悟ができたのか。

 きゅっと握り締められたサラシが、たわみ。動き出した。

 

 

 ゆっくりと持ち上がってゆくサラシの下から、冬乃の柔らかそうな乳房が覗き出す。

 

 予想以上に魅惑的な光景に、つい沖田の目は奪われる。

 だが下半分まで曝したところで冬乃の手は、再び止まってしまった。

 緊張に顔を背けたままの冬乃の、唇が奏でる息は、細かく。

 

 冬乃の上下する胸を見下ろしながら、沖田は、現れているその半分の乳房におもむろに手を這わせた。

 柔らかくも張りのある感触を愉しむ。

 びくりと。もはや命じられずとも羞恥に目をきつく閉じたままの冬乃が、耐えられなそうに、濡れた唇を小さく喘がせた。


     

 びくり、と冬乃の身が強張る。

 微かに揺れた睫毛が、だがかろうじてその動きを留めて。

 「総司さんの前で・・着替えるのですか」

 

 「当たりまえ」

 おもわず沖田は哂った。

 

 「“お仕置き”を何だと思ってる」

 

 

 覚悟を決めたように、冬乃の両手が、おずおずと着物の衿へと向かった。

 

 ひどく停滞した動作で、冬乃の襟元は開かれてゆく。

 この程度の命令なのにすでに、冬乃は羞恥で頬を染め、目をきつく閉じたその顔を背け。

 

 冬乃の鼓動が、まるで聞こえてくるようだった。

 

 

 やがて、漸く。彼女の胸を潰しているサラシが現れ始め。


 だが半分も未だ見えず。

 

 (しょうがないな)

 

 ついにあまりのもどかしさに、沖田は冬乃の両手の下へ手を滑らせ、その両肩から襟を滑り落とした。

 「あ」

 冬乃の目が開きかける。

 

 「閉じてなさい」

 間髪いれずに落とした沖田の言葉に、冬乃が慌ててまた目を閉じた。

 

 閉じさせているのは初心な彼女自身の為なのだが、果たして本人は分かっているのやら。

 

 露わになった細い肩を揺らし、冬乃が、やり場に困った両手を胸の前に交差する。

    



 きっとまた彼女は無茶をする。

 

 止める事など、叶わぬのだろう。

 

 

 沖田は胸中で嘆息した。

 ならば危険な状況になりえる場から徹底的に遠ざけるよう、これまで以上に努めるより他なかろう、と。

 

 (本当に、)

 彼女を安全な場所に閉じ込めてしまえたら。どんなにか。

 

 

 

 両刀は土方へ返してあるが、まだ男物の服は着たままで己の腕に抱かれる冬乃に、沖田は目を遣る。

 これから何を命令されるのかと、ハラハラと潤んだ瞳が見返してきた。

 

 

 さて何を命じようか。

 沖田は内心苦笑の内に、冬乃を畳へ横たえ見下ろす。

 

 頼むからもう二度と無茶はしてくれるな

 

 そんな本当に命じたい事など。聞き入れてはもらえないというのにだ。

 

 

 

 恐る恐る見上げてくる冬乃の、耳元へと沖田は顔を寄せた。

 「・・目を閉じて」

 

 はっと顔を向けて間近で見返してきた冬乃の、額にかかる前髪を避けてやりながら、可憐な額へと優しく口づければ、

 

 今ので少し安心したのか、まもなく冬乃はおとなしく目を閉じた。

 

 目を閉じた冬乃の顔を見下ろし。

 「まずはその服を着替えるから、」

 

 「着物の前を開きなさい」

 

 沖田は己で嗤えるほどに、淡々と命じた。

     いや、つまり。冬乃がこの先も沖田の言いつけを守れそうになどなくて、その事へ罪悪感を懐いている事まで含めて、やはり見透かされているのでは。

 (そういうコト・・!?)

 

 なんだかそう思えば、そうとしか思えなくなってくる。

 おもわず、冬乃は逃げ腰さながら、腰を抱かれたままの身を仰け反らせていた。

 

 勿論、拘束から逃れられるはずもなく。

 冬乃の肩にかかっていたポニーテールだけが、さらりと後ろへ逃れ落ちて。

 

 「・・・それにしても」

 そんな冬乃に沖田が、ふっと哂った。

 

 「どこぞの美少年かと思いきや」

 

 言うなり沖田は、冬乃のいつもより露わなうなじへと、その片手を這わせると、

 仰け反っている冬乃にそのまま覆い被さるような口づけで、冬乃の唇を塞いだ。

 

 「…ふ…ッ」

 

 冬乃は、腰と頭の後ろを支える沖田に、完全に身を預けるしかなくなって。もとい、沖田との口づけは容易かつ早々に、冬乃の体の芯から力を抜き去ってしまうことに変わりなく、

 冬乃は両手で、気休めにもならない力の入らなさで沖田の襟を握った。


 沖田が手を離せば、後ろへ落ちてしまう、

 そんな危うさと。真逆の、沖田への絶対の信頼感のなかで、

 「…ん、……ふ」

 ゆっくりと喰まれるような口づけは。

 ふたりの繋がれたその一点へと、冬乃のすべての意識を常以上に集わせゆき。

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